仙腸関節性腰痛とは?症状、見分け方、セルフケアまとめ

腰痛の原因にはさまざまなものがありますが、「仙腸関節性腰痛(せんちょうかんせつせいようつう)」をご存じでしょうか?

腰痛の中でも見逃されがちで、なかなか治らないとお悩みの方は、もしかするとこの仙腸関節が原因かもしれません。

今回は、仙腸関節性腰痛の基礎知識から、症状の特徴、なりやすい人の傾向、そしてご自宅でできるセルフケアまでわかりやすくご紹介します。


仙腸関節性腰痛とは?

長時間の同じ姿勢や、出産、スポーツによる衝撃などで仙腸関節にストレスがかかると、炎症や微細なズレが起きてしまうことがあります。これが「仙腸関節性腰痛」です。


症状と見分け方

仙腸関節性腰痛の特徴的な症状は以下のとおりです:

  • 腰の片側、骨盤のやや外側に痛みを感じる
  • 長時間座ったり立ちっぱなしだと痛みが悪化する
  • 痛い側のお尻を触るとピンポイントで痛む(PSIS周囲)
  • 仰向けになると痛みが強くなることがある
  • 朝起きた時にこわばりや痛みがある

また、「片足立ちになると痛みが出る」「階段の昇り降りで腰やお尻が痛む」という方も多く見られます。

腰椎の問題や椎間板ヘルニアなどとの見分けが難しいこともありますが、骨盤を押さえて痛みが和らぐ場合などは、仙腸関節が関係している可能性が高いです。


なりやすい人の特徴

仙腸関節性腰痛になりやすい人にはいくつかの共通点があります。

  • 妊娠・出産を経験した女性
  • デスクワークなど長時間同じ姿勢で過ごす人
  • 片側に体重をかける癖がある(カバンをいつも同じ肩で持つ等)
  • ハードなスポーツをしている(ジャンプ、着地の多い競技など)
  • 体の柔軟性が高すぎる、または硬すぎる人

骨盤の動きが不安定になっていることが多く、それが慢性的な負担として現れてきます。


自分でできるセルフケア

軽度の仙腸関節性腰痛であれば、セルフケアで症状の緩和が期待できます。以下のような方法を試してみましょう。

1. 骨盤ベルトの使用

痛みのある側に骨盤ベルトを巻き、仙腸関節を安定させることで痛みの軽減が期待できます。長時間の使用は避け、日中の動作時のみ装着を。

2. ストレッチ(左右バランスを整える)

  • 腸腰筋ストレッチ(片膝立ちの姿勢で前方に体重をかける)
  • 梨状筋ストレッチ(仰向けで膝を胸に引き寄せる)

3. お尻の筋力トレーニング

  • クラムシェル(横向きで膝を開閉する運動)
  • ブリッジ運動(仰向けで腰を持ち上げる)

無理せず、少しずつ行うことが大切です。痛みが強い場合は専門家に相談してください。


まとめ

仙腸関節性腰痛は、見逃されがちな腰痛の原因のひとつです。

「どこに行っても良くならない…」そんな方こそ、一度骨盤や仙腸関節の状態をチェックしてみることをおすすめします。

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